プラスチックで思いをカタチにする会社 株式会社テクノラボ

はじめての金型設計②

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テクノラボの千葉です。

今回は、実際に金型の設計をしてみて気になったことや大変だったことを書いていきたいと思います。

まずはやはり勾配付けです。基本的に勾配を付けるときには肉を減らす方向にするのですが、内部の機能を損なわない程度にしなくてはなりません。また、体裁面を大きく変えてしまってもダメです。金型から成形品を取り出そうとするあまり、製品としての機能が悪くなってしまっては元も子もないです。しかし、金型の形状を複雑にしてしまうと不具合が多くなってしまうものです。製品の体裁や機能を保ちつつ金型を単純にするように努めています。

2つ目は、パーティングライン(PL)の設定です。PLとは、キャビティとコアの合わさった部分のことを指します。これは、キャビティとコアで成形品の抜き方向が逆になるのでこの位置決めはとても苦労しました。箱ものの成形品なら箱の開いている面に付けるのがベターですが、板状になるとコアで成形品を引き留める要素がなくなり、キャビ取られが起こってしまう可能性がでてしまいます。今回は、外見には出にくい部分であったのでコアで成形品を半分覆うような形を取って回避しました。

3つ目は、型合わせです。当然ですが金型が凸と凸では組み合わせられません。しかし、きっちり型合わせした”つもり”でも、実際に合わせるときに型が欠けたり合わせられないことが出てしまいます。そこは指摘されつつ直していきました。

4つ目は、実際に金型を製作するときには切削や放電加工を行うのですが、その加工に準じた設計をすることです。このことは助言してもらってからハッとしました。私が設計中に陥っていたことなのですが、ずーっと3D図面を見ていると寸法などの感覚が麻痺していきました。図面を拡大した状態で作業していると0.01mmくらいでも大きく見えてしまい実際に加工不可能か、余計なコストが掛かるような設計をしてしまいがちでした。刃物や放電で加工するのだから、単純化してなるべく工作機械を使う時間を少なくしてあげることが大切だと感じました。

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